歯の痛み

虫歯は、歯の表面に付着しているプラークのなかで、ミュータンス菌をはじめとする細菌たちが、食べ物や飲み物に含まれる糖分を栄養にして、酸を作りだし、その酸で硬い歯の表面をどんどん溶かしていくお口の病気です。

2018年、公益財団法人8020推進財団によって行われた「永久歯の抜歯原因調査報告」では、現代日本人が歯を失う主な原因として、歯周病に次いで、虫歯による喪失が多いことが明らかにされました。

大切な歯を失わないためにも、虫歯の早期発見と治療を行うことが大切です。

虫歯のメカニズム

虫歯とミュータンス菌

健康な歯を虫歯にしてしまう最大の原因は、お口のなかに住んでいる「ストレプトコッカス・ニュータンス(ミュータンス菌)」という小さな細菌です。

ミュータンス菌は、ヒトや動物のお口のなかに好んで住みつく細菌であり、食べ物や飲み物に含まれる「糖分」を分解して、酸を産生し、歯の表面に粘性のある溶けにくい物質「プラーク」を作りだします。

ミュータンス菌によって作られたプラークは、歯周病原性細菌などの細菌たちにとって、危険にさらされることの無い安心・安全な環境のため、お口のなかに入ってくる食べ物や飲み物などを栄養分に、どんどん増殖を始めていきます。

もちろん、ニュータンス菌もプラークのなかに住んでいるため、ほかの細菌たちと一緒に、糖分を分解して、どんどん酸を産生し続け、硬い歯の表面が溶けていくことで、虫歯となります。

一口メモ

歯磨きの女性

私たちのお口の中は、弱アルカリ性の唾液によって潤っているため、ミュータンス菌によって酸が酸性されたとしても、すぐに中和することができます。

しかし、歯みがきが不十分、糖分の過剰摂取、唾液の分泌量低下などによって、お口のなかを中和することができなくなると、ミュータンス菌が産生する酸によって溶けてしまった歯を修復することができなくなり、虫歯になってしまいます。

健康な歯を虫歯から守るためには、お口のなかを“ミュータンス菌がプラークを作りにくい環境”にすることが、とても大切です。

虫歯の進行と治療方法

CO (初期の虫歯)

初期の虫歯

歯に穴が開いていたり、白や黒っぽいシミのようなものはないけれど、歯の表面が溶け始めていて、虫歯になり始めている状態になります。
歯に含まれるカルシウムが少なくなったことで、歯の表面にツヤが無く、白く濁って見えたり、薄い茶色に見えてしまうことがあります。痛みなどの自覚症状が出ないため、虫歯とは気付きにくいため、放置してしまう患者さまも少なくありません。

COの段階であれば、フッ素配合の歯みがき粉を使い、きちんと歯みがきすることで歯の再石灰化を期待することができます。

C1 (エナメル質の虫歯)

エナメル質の虫歯

ミュータンス菌が産生する酸によって、歯の表面を覆っているエナメル質が溶けてしまい、小さな穴が開いてしまった状態になります。象牙質にまで虫歯の影響が広がっていないため、痛みを感じることはありませんが、治療を行う場合、虫歯になってしまった部分を切削する必要があります。

治療後、切削部分に詰め物をすることで、虫歯の進行を防ぎます。

C2 (象牙質の虫歯)

象牙質の虫歯

エナメル質の下にある象牙質までミュータンス菌の影響が及んでしまった虫歯になります。
この段階まで虫歯が進んでしまうと、冷たいものや甘いものを食べたり、飲んだりすると、歯がしみるようになります。モノに触れると痛みを感じるため、虫歯の治療を行う際は、麻酔が必須となります。

虫歯に侵されてしまっている範囲が小さければ、切削後に詰め物をすることで治療を終えることができます。
しかし、虫歯が奥深くまで広がってしまっている場合、虫歯部分を切削したあと、型取りを行い、ピッタリと合う詰め物を装着する必要があります。

C3 (歯髄にまで達した虫歯)

歯髄の虫歯

ミュータンス菌が産生した酸の影響が、血管や神経が多く分布している「歯髄」にまで達してしまった虫歯になります。
この段階まで進んでしまった虫歯は、激しい痛みを感じるようになるため、早急に歯科医院で治療を行う必要があります。また、個人差はありますが、虫歯が歯髄にまで達してしまうと、神経が壊死し、歯の根っこの外側で炎症が起こり、膿が出たり、歯茎が赤く大きく腫れたりします。

C3レベルの虫歯治療では、根管治療が必須となります。壊死した神経や膿などを取り除き、歯の根っこのなかをキレイにしてから被せ物をして虫歯の再発を防ぎます。

C4 (歯の根っこだけが残っている虫歯)

C4

歯茎の下に埋まっている歯の根っこ以外、ほとんど歯が残っていない虫歯のことです。
治療可能な歯質が残っている場合、根管治療を行ってから被せ物をすることができます。しかし、残念ながら歯質が残っていないなど、治療が困難な場合は、抜歯しなければなりません。

一口メモ

歯が痛い女性

虫歯になったからといって、必ずしも抜歯というわけではありません。
虫歯の進行度合や発生した場所によって、少しずつ症状や治療が異なります。

当院では、虫歯の治療を行う際、必ず患者さまのお口のなかを隅々までチェックし、虫歯の進行度合や発生した場所などを患者さまに分かりやすくご説明させていただき、患者さまがしっかりと理解し、納得されたのを確認してから、1つ1つ丁寧に虫歯治療を行っていきます。

もし、虫歯の治療について分からないこと、気になる点などございましたら、遠慮なくご質問ください。

根管治療

根管治療

根管治療は、「歯髄」と呼ばれる神経や血管を含む柔軟な結合組織が、虫歯によって炎症や感染、壊死を起こしたときに行われる歯科治療です。

根管治療の目的は、“抜歯をせずに、自分の歯を残すこと”です。
けれど、根管治療は、虫歯によってダメージを負ってしまった歯髄を取り除き、神経が通っている歯髄腔と、歯髄腔に繋がっている根管の壁を削りながら、歯の内部をキレイにしていく、たいへん難しい治療となります。

一口メモ

根管治療

根管治療は、

  • 患者さまごとに歯髄腔のかたち、根管の数や形状などが異なる
  • 10ミクロン単位の細かい治療のため、直接見て治療ができない

など、非常に高度な技術が必要になる虫歯治療のひとつです。

そのため、根管の治療が不完全で終わってしまったり、治療後に新たな感染や損傷などが起こってしまったりすると、再治療が必要となります。

当院では、根管治療による再発リスクを抑えて、少しでも患者さまのカラダにかかる負担を減らすため、マイクロスコープによる「精密根管治療」を行っております。

マイクロスコープ導入による「精密根管治療」

マイクロスコープ歯科医師

当院では、根管治療を行う際、「マイクロスコープ (歯科用顕微鏡)」を使用した、精密根管治療を行っています。

これまでレントゲンや計測機械などを頼りに、手探りで行われてきた根管治療でしたが、マイクロスコープを導入することにより、しっかりと歯科医自身の目で確認しながら、根管内部の細やかなところまで丁寧に治療を行えるようになりました。

その結果、歯を切削する部分を最小限に留めることができるようになり、自分の歯と区別がつかないほど、ナチュラルで美しい仕上がりを実現することができます。マイクロスコープによって、肉眼の数十倍、視野を広くすることができるため、直径1mm以下のたいへん細い根管も細部までくっきりと鮮明に見ることができ、治療が必要な部分が手に取るようにハッキリと分かります。

とくに、根管治療は1回目の治療がもっとも重要とされており、ここで治療が失敗してしまうと、歯の根っこの部分に細菌が入り込んで、炎症や感染などを引き起こしてしまいます。また、根管の再治療は、初回と比べて、治療成功率が大幅に低下してしまうため、歯の寿命を縮める原因となります。

ただ、マイクロスコープによる精密根管治療は、保険適用外の実費診療となりますので、根管治療を行う必要がある患者さまには、治療を始める前に、治療に関するご相談をさせていただいております。

西郷院長からのメッセージ

マイクロスコープ

虫歯は早期発見をすることで、治療を最小限に留めることができ、自分の歯を残すことができます。

歯の2大喪失原因となっている虫歯と歯周病は、どちらもミュータンス菌が作りだす「プラーク」が原因で引き起こるお口のトラブルです。

歯の表面にプラークを作らせないためには、

  • 歯の歯質を強化する
  • 糖分を摂りすぎない
  • 自分のお口に合った正しい歯みがきを行う
  • 食生活と生活習慣の改善

など、普段の生活から虫歯にならないための予防を行うことが大切です。

けれど、お口のなかには、無数の細菌たちが住んでいるため、普段からどんなに気を付けていても、歯の表面にプラークが作られてしまいます。

当院では、虫歯の治療だけではなく、虫歯を予防するための歯科検診やプラークや歯石を取り除く「プロケア」なども行っております。もちろん、治療や予防だけではなく、虫歯に関する不安や心配ごとなどのお悩みにも、しっかりとご対応させていただきますので、お気軽にご相談ください。

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